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悪性腫瘍(あくせいしゅよう)
腫瘍とは細胞が異常に増殖し、腫瘤(腫れ物)を形成したものです。腫瘍には良性と悪性とがあり、周囲に広がったり別の臓器へと転移するものを悪性腫瘍といいます。同じ意味で「悪性新生物」ということもあります。悪性腫瘍は発生する場所によって、「がん」「肉腫」に分けられます。
アジュバント療法(あじゅばんとりょうほう)
手術後、再発防止を目的に行われる治療をいいます。薬物療法や放射線治療などが行われます。アジュバント療法を行うかどうかは、がんの種類や進行度などによって異なります。
同じ意味の用語
術後補助療法
アピアランス(あぴあらんす)
アピアランスは外見や容貌を意味します。がん治療中に起こる脱毛、皮膚や爪の変化、手術の傷あとなど外見の変化に対して行う支援をアピアランスケアといいます。
EBM(いーびーえむ)
EBMは「Evidence-Based Medicine」の略で、日本語では「科学的根拠に基づく医療」といいます。一人ひとりの患者さんの状態や医療が行われる場の特性を把握し、研究から得られたデータのなかから信頼できるものを探し、それに基づき医療を行うことを意味します。
同じ意味の用語
科学的根拠に基づく医療
医療ソーシャルワーカー(いりょうそーしゃるわーかー)
医療機関で、患者さんやその家族が抱えている経済的、社会的、心理的な問題への相談援助を行う仕事をしている人のことをいいます。「Medical Social Worker」の略で「MSW」とも呼ばれます。
同じ意味の用語
MSW
インフォームドコンセント(いんふぉーむどこんせんと)
医師などから今後の治療などについて説明を受け、その内容について十分納得したうえで同意することをいいます。
HPV(えいちぴーぶい)
HPVは「Human papillomavirus」の略です。HPVは、接触により感染することが知られています。HPVには100種類以上あり、その多くは良性ですが、一部は子宮頸がんやのどのがんなどの発生にかかわっていると考えられています。
同じ意味の用語
ヒトパピローマウイルス
栄養サポートチーム(えいようさぽーとちーむ)
栄養管理が必要な患者さんに対して、医師や看護師、管理栄養士、薬剤師、リハビリスタッフなどの多職種が、患者さんの栄養管理に関する評価を行ったうえで、栄養サポートを行う医療チームのことをいいます。患者さんの栄養状態の改善、合併症の予防などを図ります。「Nutritional Support Team」の略である「NST」ともいいます。
同じ意味の用語
NST
ADL(えーでぃーえる)
ADLは、「Activities of Daily Living」の略で、日本語では「日常生活動作」といいます。食事や着替え、排泄、入浴など日常生活を送るうえで最低限必要な動作を「日常生活動作」をいいます。
同じ意味の用語
日常生活動作
SD(えすでぃー)
SDは、「Stable Disease」の略で、日本語では「安定」といい、腫瘍が縮小も増大もしていないことをいいます。治療効果(おもに薬物療法)を判定する際に用いられる言葉です。
同じ意味の用語
安定
エストロゲン(えすとろげん)
女性ホルモンの1つです。乳がんのなかにはエストロゲンの影響を受けて増殖するものがあります。そのようなタイプのがんに対しては、抗エストロゲン剤などのホルモン療法が行われます。
同じ意味の用語
卵胞ホルモン
NST(えぬえすてぃー)
「NST」は「Nutritional Support Team」の略で、日本語では栄養サポートチームといいます。栄養管理が必要な患者さんに対して、医師や看護師、管理栄養士、薬剤師、リハビリスタッフなどの多職種が、患者さんの栄養管理に関する評価・サポートを行う医療チームのことをいいます。患者さんの栄養状態の改善、合併症の予防などを図ります。
同じ意味の用語
栄養サポートチーム
エビデンス(えびでんす)
根拠という意味を表す言葉です。医療の場合、臨床試験などの結果によって得られた客観的なデータを「科学的根拠(EBM)」といいます。
MSW(えむえすだぶりゅー)
MSWは「Medical Social Worker」の略で、日本語では医療ソーシャルワーカーといいます。医療機関で、患者さんやその家族が抱えている経済的、社会的、心理的な問題への相談援助を行う仕事をしている人のことをいいます。
同じ意味の用語
医療ソーシャルワーカー
遠隔転移(えんかくてんい)
がん細胞が最初に発生した場所から離れた臓器や器官でがんが増えることをいいます。血管やリンパ管にがん細胞が入り込み、血液やリンパ液の流れに乗って別の臓器などに移動しそこで増殖することで起こります。
嚥下障害(えんげしょうがい)
口から入った食べたものは咽頭、食道を通って胃や腸などの消化管へ送り込まれますが、この一連の運動が障害されている状態をいいます。食べ物がのみ込みにくい、食事中にむせる、食べたものが喉につかえるなどの症状が起こります。誤って気管に入ると誤嚥性肺炎を起こすことがあります。
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クの用語
ガイドライン(がいどらいん)
診療ガイドラインは、科学的根拠(EBM)に基づいた研究結果などをもとに推奨する診療の基準を提示しています。ガイドラインに示された標準的な診療方法に基づいて、一人ひとりの患者さんの状況に応じた診療・治療が選択されます。
科学的根拠に基づく医療(かがくてきこんきょにもとづくいりょう)
一人ひとりの患者さんの状態や医療が行われる場の特性を把握し、研究から得られたデータのなかから信頼できるものを探し、それに基づいた医療を行うことを意味します。科学的根拠を意味する「Evidence-Based Medicine」の略である「EBM」ともいいます。
同じ意味の用語
EBM
化学療法(かがくりょうほう)
抗がん薬を用いたがん治療をいいます。
画像診断(がぞうしんだん)
X線検査(レントゲン検査)、CT検査、MRI検査、超音波(エコー)検査など画像検査をもとに行われる診断のことをいいます。画像診断は、治療前に原発巣の状況や広がりを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認したりするなど、さまざまな目的で行われます。
寛解(かんかい)
がんが消失、縮小している状態をいいます。寛解後に、再びがん細胞が増えることやわずかに残っていたがん細胞が別の臓器や器官に転移したりすることがあるため、寛解の状態が長く続くことを目指した治療を行います。
寛解導入療法(かんかいどうにゅうりょうほう)
白血病など血液のがんの場合、薬物療法によって寛解を目指します。この場合の治療を寛解導入療法といいます。
がんゲノム医療(がんげのむいりょう)
個々の患者さんのがんの遺伝子解析を行い、得られた情報をもとに診断、治療、使用する薬物の選択などを行う医療をいいます。オーダーメイド医療ともいいます。
がん診療連携拠点病院(がんしんりょうれんけいきょてんびょういん)
専門的ながん医療の提供をし、地域のがん診療の連携協力体制の整備、患者さん・住民への相談支援などの役割を担う病院をいいます。基本的には国が定める指定要件を踏まえて都道府県知事が推薦した施設に対して、厚生労働大臣が適当と認め指定します。がん診療連携拠点病院には、各都道府県で中心的役割を果たす「都道府県がん診療連携拠点病院」と都道府県内の各地域で中心的役割を果たす「地域がん診療連携拠点病院」があります。
完全寛解・完全奏効(かんぜんかんかい・かんぜんそうこう)
治療の結果、症状がなくなったり、検査ではがん細胞がみつからなくなった状態をいいますが、必ずしも治癒というわけではありません。「Complete Response」の略で「CR」ということもあります。治療効果(おもに薬物療法)を判定する際に用いられる言葉です。
同じ意味の用語
CR
がん専門相談員(がんせんもんそうだんいん)
患者さんや家族からのがんに関する悩みに対応する相談員のことをいいます。がん診療連携拠点病院などにあるがん相談支援センターに配属されています。がんの相談対応について国から指定された研修を受けた専門家です。
完治(かんち)
病気やけがが完全に治ることをいいます。
緩和ケア(かんわけあ)
がんの患者さんのからだや心の痛みを和らげ、その人らしく生活できるようサポートする医療やケアをいいます。緩和ケアは、末期に行われるだけではなく、がんと診断されたときから患者さんの問題に向き合いさまざまな苦痛を緩和するものと考えられています。
危険因子(きけんいんし)
病気の発生や進行の要因になるものをいいます。がんでは、喫煙、過度な飲酒、塩分の摂りすぎ、肥満などのほか、特定のウイルスの感染などが危険因子と考えられています。リスクファクター、リスク要因ともいいます。
同じ意味の用語
リスクファクター・リスク要因
QOL(きゅーおーえる)
QOLは「Quality of Life」の略で、日本語では「生活の質」といいます。治療中、治療後も含め患者さんの身体面、精神面だけではなく、仕事などの社会的、経済的な面などを含めた生活の質を表しています。病気や治療によって生じた変化に対しても、納得のうえ自分らしい生活(QOLの高い生活)を目指すことが重要とされています。
血管造影(けっかんぞうえい)
造影剤を血管に流しながらX線装置やCT、MRIなどを使って、血管のかたちや血液の流れを調べる画像検査です。
原発巣(げんぱつそう)
最初にがんが発生したところ(病巣)をいいます。原発巣が何かによって治療方針、治療選択は異なります。たとえば、最初に乳房にがんがみつかり、その後、肺に転移した場合でも、乳がんの治療が行われます。
好中球(こうちゅうきゅう)
白血球のなかの顆粒球の一種であり、好中球は白血球全体の多くを占め、細菌や真菌感染からからだを守る主要な防御機構をつかさどっています。これが減ると感染症の危険が高まります。
骨シンチグラフィ(こつしんちぐらふぃ)
骨に転移があるかどうかを調べる画像検査です。X線検査ではわかりくい全身のさまざまな骨の状態を調べることができます。
骨髄(こつずい)
白血球や赤血球、血小板などの血液細胞をつくる組織をいいます。骨髄にはすべての血液細胞をつくりだす基となる造血幹細胞があります。
5年相対生存率(ごねんそうたいせいぞんりつ)
治療によってがんと診断された人の生命をどのくらい救うことができているのかを示す指標です。がんと診断された人のうち5年後に生存している人の割合が、性別や年齢などが同じ範囲の日本人全体と比較してどのくらいなのかを表します。
- サ
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- セ
- ソ
スの用語
セの用語
再建手術(さいけんしゅじゅつ)
がんの手術によって切除したりした臓器や器官を新たにつくり直すことをいいます。胃がんで胃を全摘した場合に食道と十二指腸をつなぎ合わせて食べ物の通り道をつくる再建手術や、乳がんで乳房を切除したあとに行う乳房再建手術などがあります。
再発・再燃(さいはつ・さいねん)
手術などの治療により、がんがなくなったことを確認した後に再び発症することをいいます。最初にがんが発生したところとは別の場所に「転移」したものも含めて再発といいます。再燃は、いったん病気の進行が止まったり軽快した後に、再び病気が進行することをいいます。
細胞診検査(さいぼうしんけんさ)
口腔、気管、膀胱、子宮などの粘膜の表面からこすりとったり、皮膚から針を刺して採取したり、痰や尿などの液体中から採取した細胞が、がん細胞かどうかを顕微鏡を使って検査することをいいます。
CR(しーあーる)
CRは「Complete Response」の略で日本語では、完全寛解、完全奏効といいます。治療の結果、症状がなくなったり、検査ではがん細胞がみつからなくなった状態をいいますが、必ずしも治癒というわけではありません。治療効果(おもに薬物療法)を判定する際に用いられる言葉です。
同じ意味の用語
完全奏効
CEA(しーいーえー)
「CEA」は「Carcino Embryonic Antigen」の略で日本語では「癌胎児性抗原」といいます。血液中のCEA値を調べることで、大腸がん、胃がん、食道がんなどの診断にいかされています。
CA19-9(しーえー19-9)
「CA19-9」は「Carbohydrate Antigen 19-9」の略で日本語では「糖鎖抗原19-9」といいます。血液中のCA19-9値を調べることで、膵がん、胆管・胆嚢がんなどの診断にいかされています。
CA125(しーえー125)
「CA125」は「Carbohydrate Antigen 125」の略で日本語では「糖鎖抗原125」といいます。血液中のCA125値を調べることで、卵巣がん、婦人科系のがんなどの診断にいかされています。
支持療法(しじりょうほう)
がんそのものに伴う症状や、治療による副作用・合併症・後遺症による症状を軽くするためのケア、治療のことです。例えば、感染症に対する抗菌薬の投与や、薬物療法の副作用である貧血や血小板減少に対する適切な輸血療法、吐き気に対する制吐剤(せいとざい)の使用があります。
術後補助療法(じゅつごほじょりょうほう)
手術後、再発防止を目的に行われる治療をいいます。薬物療法や放射線治療などが行われます。術後補助療法を行うかどうかは、がんの種類や進行度などによって異なります。
同じ意味の用語
アジュバント療法
術前薬物療法(じゅつぜんやくぶつりょうほう)
手術前に腫瘍を縮小する目的で行われる薬物療法をいいます。薬物療法で腫瘍を縮小することで、手術を可能にしたり切除範囲を縮小できる場合があります。がんの種類や進行度などにより、行う場合も行わない場合もあります。
同じ意味の用語
ネオアジュバント療法
腫瘍(しゅよう)
何らかの原因で細胞が異常に増殖することでできた細胞のかたまりをいいます。 転移をしない良性腫瘍と悪性腫瘍(がん)があります。
腫瘍マーカー(しゅようまーかー)
がんが体内にあることで、特徴的につくられたタンパク質などです。腫瘍マーカーはがんの種類によって異なり、血液検査などでそれぞれの腫瘍マーカーの数値を測定することでがんの有無などが推定できます。大きく変化した場合は治療の効果を反映する場合が多いですが、腫瘍マーカーの数値だけでは判断できないため、画像検査などの結果も合わせて医師が総合的に判断します。
進行(しんこう)
治療をしても、治療前の状態より悪化してしまったことをいいます。「Progressive Disease」の略で「PD」ともいいます。治療効果(おもに薬物療法)を判定する際に用いられる言葉です。
同じ意味の用語
PD
浸潤(しんじゅん)
がんが周囲に広がっていくことです。
進展度(しんてんど)
がんと診断された時点における病巣の広がりの程度によって分類したものをいいます。一般的には上皮内がん、限局、所属リンパ節転移、隣接臓器浸潤、遠隔転移に分類されます。
ステージ(すてーじ)
がんの大きさや周囲への広がり方で、がんの進行の程度を判定するための基準をいい、がんの治療を選択する場合の指標となります。病期ともいいます。
同じ意味の用語
病期
生検(せいけん)
病変の一部を採取して、顕微鏡で調べる検査です。手術や内視鏡検査などで採取した組織やからだの外から細い針を通して採取した組織を病理医が詳しく調べて診断を行います。
生存割合(せいぞんわりあい)
診断から一定期間後に生存している割合をいいます。通常は、パーセント(%)で示されます。生存割合は治療効果を判定する客観的な指標の1つです。
腺がん(せんがん)
腺組織に似ているがんをいいます。胃、腸、子宮体部、肺、乳房、卵巣、前立腺、肝臓、膵臓、胆のうなどでよくみられるがんです。
先進医療(せんしんいりょう)
現時点では保険診療として認められていないが、今後、保険診療とするべきかの評価が必要であると厚生労働大臣が定めた治療法(評価療養)です。先進医療にかかる医療費は全額患者さんの自己負担になりますが、通常の治療の部分(診察、検査、投薬など)は、保険診療となります。実施している医療機関が限られています。
センチネルリンパ節生検(せんちねるりんぱせつせいけん)
センチネルリンパ節の「センチネル」は「見張り」という意味があり、がんが転移するときに、最初に転移すると考えられるリンパ節のことをいいます。したがって、センチネルリンパ節に転移がなければ、ほかのリンパ節にも転移していないと考えることができ、リンパ節の摘出をするかどうかを判断する指標とします。
奏効割合(そうこうわりあい)
治療の効果が認められた割合をいいます。治療の効果を判定する際に用いられます。
組織検査(そしきしんけんさ)
がんの腫瘍の一部(組織片)を採取して顕微鏡でがん細胞の有無などを調べる検査です。病理検査の1つで確定診断に用いられることが多いです。
- タ
- チ
- ツ
- テ
- ト
チの用語
テの用語
対症療法(たいしょうりょうほう)
がんなどその病気そのものの根治を目指した治療ではなく、病気によって生じた痛みや発熱、不快感などの症状を和らげるための治療をいいます。患者さんの生活の質(QOL)を維持するためにも行われます。
ダンピング症候群(だんぴんぐしょうこうぐん)
胃がんの手術で胃を切除したりすることで、口から入った食べ物が直接腸に流れ込むことによって、めまいや動悸、手指の震えなどが起こることをいいます。
地域がん診療連携拠点病院(ちいきがんしんりょうれんけいきょてんびょういん)
全国どこでも質の高いがん医療を提供することができるよう、厚生労働大臣が各地域に指定した病院をいい、地域のがん診療の連携体制の整備も担います。がん診療拠点病院には「がん相談支援センター」が設置されています。
治験(ちけん)
開発中の薬や、現在使われている病気以外の病気に使用できるようにするため、厚生労働省からの承認を目指して行われる臨床試験のことです。薬の安全性、有効性を確認します。
腸閉塞(ちょうへいそく)
腸が狭くなったり動きが悪くなったりすることによって起こる腸閉塞をイレウスともいいます。便やガスが出なくなり、おなかの痛みや吐き気、嘔吐などの症状が現れます。食事や水分を取らずに点滴をしたり、胃や腸に鼻からチューブを入れて胃液や腸液を出したりすることなどで改善することも多いですが、手術が必要になることもあります。
同じ意味の用語
イレウス
直腸診(ちょくちょうしん)
肛門から直腸下部へ指を入れて、病変に触れて診察をする方法です。直腸がん、前立腺がんなどで行われます。
治療効果判定(ちりょうこうかはんてい)
薬物療法を行った結果、固形がんではがんの大きさ、血液のがんではがん細胞の数や血液細胞の状態などから治療の効果が判定されます。判定は「完全寛解・完全寛解(CR)」「部分寛解・部分寛解(PR)」「安定(SD)」「進行(PD)」の4つに分類されます。
転移(てんい)
最初にがんが発生したところから、別の臓器や器官にがんが移動しそこで増殖することをいいます。転移の際には血管やリンパ管を通って、がん細胞は移動します。
ドナー(どなー)
血液のがんで造血幹細胞移植を行う場合、造血幹細胞を提供する人をドナーといいます。肝臓や心臓などの臓器移植の場合も臓器提供者をドナーといいます。
頓服(とんぷく)
食前、食後など定期的に服用するのではなく、痛みや発熱などの症状が現れたときにそのつど服用することをいいます。
- ナ
- ニ
- ヌ
- ネ
- ノ
内視鏡検査(ないしきょうけんさ)
口や鼻、肛門、尿道などから内視鏡といわれるライトとカメラが付いた細い管を体内に挿入し観察する検査です。病変を直接みるだけではなく、病変の一部を採って病理検査をすることがあります。
内分泌療法(ないぶんぴりょうほう)
ホルモン剤を使用して行う薬物療法をいいます。ホルモン療法ともいいます。がんのなかにはがん細胞の発生や増殖にホルモンが深くかかわっているタイプがあり、そのようながんに対してはホルモン剤を用いた治療が選択肢となります。
同じ意味の用語
ほるもんりょうほう
肉腫(にくしゅ)
骨や筋肉、神経などに発生する悪性の腫瘍をいいます。
日常生活動作(にちじょうせいかつどうさ)
食事や着替え、排泄、入浴など日常生活を送るうえで最低限必要な動作をいいます。「Activities of Daily Living」の略で「ADL」ともいいます。
同じ意味の用語
ADL
ネオアジュバント療法(ねおあじゅばんとりょうほう)
手術前に腫瘍を縮小する目的で行われる薬物療法をいいます。薬物療法で腫瘍を縮小することで、手術を可能にしたり切除範囲を縮小できる場合があります。
同じ意味の用語
術前薬物療法
- ハ
- ヒ
- フ
- ヘ
- ホ
ハの用語
ヘの用語
バイオマーカー(ばいおまーかー)
たんぱく質や遺伝子など客観的に評価できる物質で、病状の変化や治療の効果の指標となるものをバイオマーカーといいます。
バイパス手術(ばいぱすしゅじゅつ)
バイパスは「迂回」という意味です。バイパス手術は、がんなどによりふさがってしまった消化管などに代わる通路をつくる手術です。
白血球(はっけっきゅう)
血液中の細胞の1種で、さらに顆粒球、単球、リンパ球などに分類されます。細菌やウイルスなど外から侵入してきたものやがんなどからからだを守る働きをします。
パフォーマンスステータス(ぱふぉーまんすすてーたす)
患者さんの全身状態を日常生活動作のレベルに応じて0から4の5段階で表した指標をいいます。がんの患者さんの治療選択の際にも参考にされます。「パフォーマンスステータス(Performance Status)の略語の「PS(ピーエス)」と呼ばれることもあります。
同じ意味の用語
PS
ピアサポート(ぴあさぽーと)
「ピア」には仲間や対等などの意味があり、「サポート」には援助の意味があります。「ピアサポート」は同じような悩みを抱えた人がお互いに支え合い、サポートすることをいいます。
PR(ぴーあーる)
「PR」は「Partial Response」の略で日本語では「部分寛解」「部分奏効」といいます。治療の結果、治療前より腫瘍のサイズやがん細胞が減少した状態を示し、治療効果(おもに薬物療法)を判定する際に用いられる言葉です。
同じ意味の用語
部分奏効
PS(ぴーえす)
「PS(ピーエス)」は「パフォーマンスステータス(Performance Status)」の略で、パフォーマンスステータスとは患者さんの全身状態を日常生活動作のレベルに応じて0から4の5段階で表した指標をいいます。がんの患者さんの治療選択の際にも参考にされます。
同じ意味の用語
パフォーマンスステータス
PSA(ぴーえすえー)
「PSA」は「Prostate-Specific Antigen」の略で日本語では「前立腺特異抗原」といいます。PSAは前立腺でつくられるタンパク質の1つで、血液中のPSA値を調べることで、前立腺がんの診断にいかされています。
PD(ぴーでぃー)
「PD」は「Progressive Disease」の略で、日本語では「進行」といいます。治療の結果、治療前の状態より悪化してしまったことをいいます。治療効果(おもに薬物治療)を判定する際に用いられる言葉です。
同じ意味の用語
進行
ヒトパピローマウイルス(ひとぱぴろーまういるす)
ヒトパピローマウイルスは、接触により感染することが知られています。ヒトパピローマウイルスには100種類以上あり、その多くは良性ですが、一部は子宮頸がんやのどのがんなどの発生にかかわっていると考えられています。「Human papillomavirus」の略で「HPV」ともいいます。
同じ意味の用語
HPV
病期(びょうき)
がんの大きさや周囲への広がり方で、がんの進行の程度を判定するための基準をいいます。がんの治療を選択する場合の指標となります。ステージともいいます。
同じ意味の用語
ステージ
標準治療(ひょうじゅんちりょう)
標準治療とはいくつもの臨床試験などで得られた結果をもとに検討を行い、その病気に対しては現時点で最善の治療であると考えられる治療法のことをいいます。
病理診断(びょうりしんだん)
腫瘍の一部やその周辺の組織から作製した組織標本を顕微鏡で観察し、良性か悪性か、細胞や組織の性質などを詳しく調べる検査のことです。専門の病理医によって行われます。
日和見感染(ひよりみかんせん)
病原性が非常に弱いウイルス、細菌や真菌などが感染したことで症状が現れることをいいます。健康な人では感染の心配は低くても、がんの治療中で免疫機能が低下している患者さんや血液疾患の患者さんでは感染症を起こします。これらの患者さんでは十分な感染症対策が求められます。
腹腔鏡下手術(ふくくうきょうかしゅじゅつ)
腹腔鏡下手術は、腹部に小さな穴をいくつか開け、そこから腹腔鏡や手術器具を挿入して、腹腔鏡が映しだすモニター画面をみながら行われる手術のことをいいます。
副作用(ふくさよう)
薬物療法において、期待される効果とは別に生じる薬の作用を副作用といいます。がんの薬物療法では嘔吐や脱毛、骨髄抑制などの副作用がありますが、副作用の発現は薬の種類や投与量によって異なります。
腹水(ふくすい)
腹腔内(胃や腸などの臓器がある腹部の空間)に貯留した液体のことをいいます。腹水が多量にたまると、おなかが張った感じがしたり、腹部が膨れてくることなどがあります。
腹膜播種(ふくまくはしゅ)
腹膜播種は転移の1つで、胃や大腸などの臓器の壁を破って、種がまかれるようにがんが広がることをいいます。
部分寛解・部分奏効(ぶぶんかんかい・ぶぶんそうこう)
治療の結果、治療前より腫瘍のサイズやがん細胞が減少した状態を示し、治療効果(おもに薬物療法)を判定する際に用いられる言葉です。「Partial Response」の略で「PR」ということもあります。
同じ意味の用語
PR
分子標的療法(ぶんしひょうてきりょうほう)
がん細胞の増殖に関係するたんぱく質やがんを攻撃する免疫にかかわるたんぱく質などを標的にするようつくられた薬(分子標的薬)を使用する薬物療法です。
ヘリコバクター・ピロリ(へりこばくたーぴろり)
胃や小腸に炎症および潰瘍を起こす細菌のことです。胃がんや一部の悪性リンパ腫の発生に関連していると考えられています。ピロリ菌ともいいます。
同じ意味の用語
(ピロリ菌)
ホスピス(ほすぴす)
からだと心の痛みや苦しみを緩和するための治療とケアを行う病棟をいいます。同じような意味のものに「緩和ケア病棟」があります。医療費は健康保険が適用されます。
ホルモン受容体陽性(ほるもんじゅようたいようせい)
がんのなかにはがん細胞の発生や増殖にホルモンが深くかかわっているタイプのものがあります。検査をして、ホルモン受容体をもっている場合、ホルモン受容体陽性と判断し、ホルモン剤が治療の選択肢の1つとなります。
ホルモン療法(ほるもんりょうほう)
ホルモン剤を使用して行う薬物療法をいいます。内分泌療法ともいいます。がんのなかにはがん細胞の発生や増殖にホルモンが深くかかわっているタイプのものがあり、そのようながんに対してはホルモン剤を用いた治療が選択肢となります。
同じ意味の用語
内分泌療法
- マ
- ミ
- ム
- メ
- モ
未承認薬(みしょうにんやく)
厚生労働省から承認されていない薬剤のことです。海外で承認されている薬であっても日本人でも同様の効果と安全性が保たれるかどうかが科学的に確認をしなければ承認はされません。新薬を開発した場合も厚生労働省の承認を経て治療に使われるようになります。
免疫チェックポイント阻害剤(めんえきちぇっくぽいんとそがいやく)
免疫チェックポイント分子は免疫を常に一定に保つために、過剰な免疫反応を抑制する分子群で、おもに白血球の一種「T細胞」に発現しています。T細胞はがんやウイルスなど人体に害をなすものを攻撃し、排除しています。しかし、がん細胞のなかに免疫チェックポイント分子を刺激して、T細胞にブレーキをかけて体内で増殖するものもあります。免疫チェックポイント阻害剤は、このブレーキを外し、本来の免疫の力を取り戻すようにつくられた薬です。
- ヤ
- ユ
- ヨ
薬物療法(やくぶつりょうほう)
薬を使って病気を治療することです。がんの薬物療法では、抗がん剤、ホルモン剤、分子標的薬などが使われます。
癒着(ゆちゃく)
炎症などによって、本来くっついていない腸管などがくっついてしまうことです。癒着があっても症状がなければ問題はありませんが、腸に癒着が起こった場合腸閉塞の原因にもなります。
予後(よご)
病気の見通しのことをいいます。「予後がよい」「予後が悪い」とよく使われます。
- ラ
- リ
- ル
- レ
- ロ
卵胞ホルモン(らんぽうほるもん)
女性ホルモンの1つで、エストロゲンともいいます。乳がんのなかにはエストロゲンの影響を受けて増殖するものがあります。そのようなタイプのがんに対しては、抗エストロゲン剤によるホルモン療法が行われます。
同じ意味の用語
エストロゲン
罹患数(りかんすう)
日本、都道府県など対象と定めた地域に住む人が一定の期間(年単位)に、新たにがんと診断された数をいいます。
リスクファクター・リスク要因(りすくふぁくたー・りすくよういん)
病気の発生や進行の要因のことをいいます。がんでは、喫煙、過度な飲酒、塩分の摂りすぎ、肥満などのほか、特定のウイルスの感染などが危険因子といわれています。危険因子ともいいます。
同じ意味の用語
危険因子
良性腫瘍(りょうせいしゅよう)
がんのような増殖のスピードがなく転移することもない腫瘍を良性腫瘍といいます。
リンパ節(りんぱせつ)
リンパ液が流れるリンパ管の途中にあり、ウイルスやがん細胞などの異物がないかをチェックし、もしあった場合は免疫機能を働かせる指令を出します。がんが転移すれば腫れますが、感染症や炎症などでも腫れることがあります。
リンパドレナージ(りんぱどれなーじ)
リンパ浮腫の治療で行われます。滞ったリンパの流れをよくするために行うマッサージです。
リンパ浮腫(りんぱふしゅ)
治療の後遺症の1つで、手術によってリンパ節を切除することで、リンパ液の流れが停滞します。その結果、滞ったリンパ液によって腕や脚などがむくみます。
レジメン(れじめん)
薬物療法を行うときに、薬の用量や用法、治療のスケジュールなどを記した「治療計画」のことをいいます。この治療計画にそって治療が行われます。作成の際には、使用する薬などによって決められた基本のレジメンに、患者さんの年齢や体調などを加味し総合的に判断します。
- ワ
- ヲ
- ン
- ABC
- DEF
- GHI
- JKL
- MNO
- PQRS
- TUV
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ADL
ADLは、「Activities of Daily Living」の略で、日本語では「日常生活動作」といいます。食事や着替え、排泄、入浴など日常生活を送るうえで最低限必要な動作を「日常生活動作」をいいます。
同じ意味の用語
日常生活動作
CR
CRは「Complete Response」の略で日本語では、完全寛解、完全奏効といいます。治療の結果、症状がなくなったり、検査ではがん細胞がみつからなくなった状態をいいますが、必ずしも治癒というわけではありません。治療効果(おもに薬物療法)を判定する際に用いられる言葉です。
同じ意味の用語
完全奏効
CEA
「CEA」は「Carcino Embryonic Antigen」の略で日本語では「癌胎児性抗原」といいます。血液中のCEA値を調べることで、大腸がん、胃がん、食道がんなどの診断にいかされています。
CA19-9
「CA19-9」は「Carbohydrate Antigen 19-9」の略で日本語では「糖鎖抗原19-9」といいます。血液中のCA19-9値を調べることで、膵がん、胆管・胆嚢がんなどの診断にいかされています。
CA125
「CA125」は「Carbohydrate Antigen 125」の略で日本語では「糖鎖抗原125」といいます。血液中のCA125値を調べることで、卵巣がん、婦人科系のがんなどの診断にいかされています。
「D」「E」「F」の用語
EBM
EBMは「Evidence-Based Medicine」の略で、日本語では「科学的根拠に基づく医療」といいます。一人ひとりの患者さんの状態や医療が行われる場の特性を把握し、研究から得られたデータのなかから信頼できるものを探し、それに基づき医療を行うことを意味します。
同じ意味の用語
科学的根拠に基づく医療
「G」「H」「I」の用語
HPV
HPVは「Human papillomavirus」の略です。HPVは、接触により感染することが知られています。HPVには100種類以上あり、その多くは良性ですが、一部は子宮頸がんやのどのがんなどの発生にかかわっていると考えられています。
同じ意味の用語
ヒトパピローマウイルス
「J」「K」「L」の用語
MSW
MSWは「Medical Social Worker」の略で、日本語では医療ソーシャルワーカーといいます。医療機関で、患者さんやその家族が抱えている経済的、社会的、心理的な問題への相談援助を行う仕事をしている人のことをいいます。
同じ意味の用語
医療ソーシャルワーカー
NST
「NST」は「Nutritional Support Team」の略で、日本語では栄養サポートチームといいます。栄養管理が必要な患者さんに対して、医師や看護師、管理栄養士、薬剤師、リハビリスタッフなどの多職種が、患者さんの栄養管理に関する評価・サポートを行う医療チームのことをいいます。患者さんの栄養状態の改善、合併症の予防などを図ります。
同じ意味の用語
栄養サポートチーム
SD
SDは、「Stable Disease」の略で、日本語では「安定」といい、腫瘍が縮小も増大もしていないことをいいます。治療効果(おもに薬物療法)を判定する際に用いられる言葉です。
同じ意味の用語
安定
QOL
QOLは「Quality of Life」の略で、日本語では「生活の質」といいます。治療中、治療後も含め患者さんの身体面、精神面だけではなく、仕事などの社会的、経済的な面などを含めた生活の質を表しています。病気や治療によって生じた変化に対しても、納得のうえ自分らしい生活(QOLの高い生活)を目指すことが重要とされています。
PR
「PR」は「Partial Response」の略で日本語では「部分寛解」「部分奏効」といいます。治療の結果、治療前より腫瘍のサイズやがん細胞が減少した状態を示し、治療効果(おもに薬物療法)を判定する際に用いられる言葉です。
同じ意味の用語
部分奏効
PS
「PS(ピーエス)」は「パフォーマンスステータス(Performance Status)」の略で、パフォーマンスステータスとは患者さんの全身状態を日常生活動作のレベルに応じて0から4の5段階で表した指標をいいます。がんの患者さんの治療選択の際にも参考にされます。
同じ意味の用語
パフォーマンスステータス
PSA
「PSA」は「Prostate-Specific Antigen」の略で日本語では「前立腺特異抗原」といいます。PSAは前立腺でつくられるタンパク質の1つで、血液中のPSA値を調べることで、前立腺がんの診断にいかされています。
PD
「PD」は「Progressive Disease」の略で、日本語では「進行」といいます。治療の結果、治療前の状態より悪化してしまったことをいいます。治療効果(おもに薬物治療)を判定する際に用いられる言葉です。
同じ意味の用語
進行
監修 神戸大学医学部附属病院
腫瘍・血液内科 教授
腫瘍センター センター長
南 博信 先生